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がん:BET阻害剤耐性は白血病幹細胞から生じる

Nature 525, 7570 doi: 10.1038/nature14888

BET(bromodomain and extra terminal protein)阻害剤は、画期的な標的治療薬であり、アセチル化クロマチン標識に結合するブロモドメインタンパク質を直接標的とすることで、新たな治療機会をもたらす。早期臨床試験では、特に急性骨髄性白血病で有望であることが示されており、従ってこれらの薬剤の臨床効果を最適化するためには、耐性機構を評価することが非常に重要である。本研究では、MLL–AF9融合タンパク質により不死化したマウスの初代造血幹/前駆細胞を用い、プロトタイプのBET阻害剤I-BETに対してin vitroin vivoで耐性を示す複数の単一細胞クローンを作製した。I-BETに対する耐性は、JQ1などの化学的に異なるBET阻害剤に対する交差耐性ももたらし、さらにBETタンパク質の遺伝的ノックダウンに対する耐性も付与した。耐性は薬物排出や代謝の亢進によって起こるのでなく、ex vivoin vivoのどちらでも、白血病幹細胞から生じることを示す。クロマチンに結合したBRD4は耐性細胞では広範囲に減少するが、Mycなどの主要な標的遺伝子の発現は変化しないことから、転写を調節する別の機構の存在が明確になった。我々は、ヒトとマウスの白血病細胞でのBET阻害剤への耐性は、Wnt/βカテニンシグナル伝達の亢進が一部関与しており、この経路を負に調節すると、in vitroin vivoでI-BETへの感受性が回復することを示す。以上のことから、今回の結果は急性骨髄性白血病の生物学的特徴についての新たな手掛かりをもたらし、BET阻害剤による治療で起こり得る制限を明確にし、これらの独特な標的治療の臨床有用性を強化し得る戦略を明らかにするものである。

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