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メタマテリアル:単一の負メタマテリアルにおける多重散乱による負の屈折率と音響スーパーレンズ

Nature 525, 7567 doi: 10.1038/nature14678

メタマテリアルは、構造のスケールが波長よりずっと小さい人工的な複合媒質であり、波動の伝搬を操作する上で意外な可能性をもたらす。そうした可能性の中で最も興味深いものの1つは、回折限界を超えて集束や結像をするスーパーレンズ効果を実現できる可能性である。これは、負の屈折率メタマテリアルに特有の左手系挙動、すなわち波動を負に屈折する性質から生じる。しかし、この目標に達するには、電磁気学的には誘電率と透磁率に、音響学的には密度と圧縮率に同時に作用する「二重に負の」メタマテリアルの設計が必要である。このことは、2種類の構成要素か、複数の重なり合う共鳴を示す特定の粒子を使うことを一般的に示唆している。こうした必要条件によって、二重に負のメタマテリアルの応用の可能性は制限され、例えば、左手系音響メタマテリアルを使ったサブ波長集束の実証はいずれもうまくいっていない。本論文では、たった1種類の単一共鳴単位セルからなる媒質を使って、こうした厳しい条件を大きく緩和できることを示す。特に、単一に負のメタマテリアルの対称性を注意深く破れば、二重に負のメタマテリアルに変えるには十分であることを、簡単ではあるが一般的な半解析モデルによって示す。次に我々は、これが起こる理由が、メタマテリアル共鳴素子による波動の多重散乱だけであることを実証する。この多重散乱は、サブ波長パターニングのため、こうした媒質ではしばしば無視される現象である。我々は、この方法を音響学に適用し、ヘルムホルツ共鳴器のみを用いた負屈折率の音響メタマテリアルを実現できることを、数値シミュレーションによって確かめた。最後に、回折限界よりもスポット幅が7倍優れたサブ波長の集束と、分解能が3.5倍優れたサブ波長の結像を実現して、負の屈折率の音響スーパーレンズが機能することを実証した。今回の知見は、メタマテリアルの物理学に大きな影響を与え、サブ波長の結晶構造の役割を明らかにして、メタマテリアル結晶の領域に入るものである。これによって、これまで可能だった方法よりもはるかに簡単な方法で新しい特性の複合媒質を設計する可能性の幅が広がる。

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