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細胞生物学:ユビキチンキナーゼPINK1がオートファジー受容体を誘導してマイトファジーを引き起こす
Nature 524, 7565 doi: 10.1038/nature14893
タンパク質の凝集体や損傷した細胞小器官には、選択的オートファジーを引き起こすためにユビキチン鎖の標識が付けられる。マイトファジーの開始に当たっては、ユビキチンキナーゼPINK1がユビキチンをリン酸化してユビキチンリガーゼであるパーキンを活性化し、これがミトコンドリア外膜タンパク質にユビキチン鎖を形成し、このユビキチン鎖の働きでオートファジー受容体が外膜に誘導される。今回我々は、ゲノム編集技術を用いてHeLa細胞の5種類のオートファジー受容体をノックアウトすることにより、すでにゼノファジーとの関連が知られている2種類の受容体NDP52とオプチニューリンが、PINK1およびパーキンの関わるマイトファジーの主要な受容体であることを明らかにする。PINK1はNDP52とオプチニューリンをミトコンドリアに引き寄せ、パーキンとは無関係にマイトファジーを直接的に活性化するが、p62は引き寄せない。ミトコンドリアへ誘導されたNDP52とオプチニューリンは、ミトコンドリアに近い限局的部位へオートファジー因子ULK1、DFCP1、WIPI1を引き寄せることから、NDP52とオプチニューリンがLC3の上流で機能することが判明した。この結果は、PINK1によってリン酸化されたユビキチンがミトコンドリアのオートファジーシグナルとして働き、パーキンがこのシグナルを増幅するという新しいモデルの裏付けとなる。またこの研究により、他のオートファジー経路でもユビキチンのリン酸化が直接的で幅広い役割を果たしていることが示唆された。

