気候:中国における化石燃料の燃焼とセメント生産による炭素排出見積もり量の減少
Nature 524, 7565 doi: 10.1038/nature14677
2010~2012年における、化石燃料の燃焼とセメント生産に起因する全球の炭素排出量の増加の約4分の3は中国で起こった。しかし、中国の排出量の見積もりは、大きな不確かさを抱えており、2008年における化石燃料による炭素の全排出量のさまざまな調査結果は、0.3ギガトン炭素、つまり15%異なっていた。この不確かさの主な原因は、エネルギー消費量と排出係数の見積もりが食い違っていたことである。後者は、中国の燃料比率を代表する実測値がほとんどなかったため、不確かなものになっている。今回我々は、最新の統合されたエネルギー消費量とクリンカー生産のデータと、中国の石炭の排出係数に関する新たな2組の包括的な測定結果を用いて、中国の炭素排出量を再評価した。その結果、2000~2012年において、中国の全エネルギー消費量は、中国の国家統計で報告された値より10%多く、中国の石炭の排出係数は、気候変動に関する政府間パネルが推奨するデフォルト値より平均40%低く、中国のセメント生産による排出量は最近の見積もりよりも45%低いことが分かった。全体的に見て、我々が修正した、2013年の化石燃料の燃焼とセメント生産による中国の二酸化炭素排出量の見積もりは、2.49ギガトン炭素(2標準偏差 = ±7.3%)であり、他の重要な調査報告の排出量よりも14%少ない。2000~2013年の全期間における修正された累積炭素排出量の見積もりは、従来の中国の累積炭素排出量より2.9ギガトン炭素少ない。今回の知見から、2000~2013年の中国の排出量の過大評価は、1990~2007年における中国の森林での全吸収量の見積もり(2.66ギガトン炭素)や、2000~2009年における中国の陸地での炭素吸収量(2.6ギガトン炭素)よりも大きい可能性が示唆される。

