Letter
神経科学:感覚野のニューロン集団へのニューロンの多様な共役
Nature 521, 7553 doi: 10.1038/nature14273
ニューロンの大集団は、原理上、天文学的な数の異なる発火パターンを生み出し得る。しかし、皮質での実際の発火パターンは低次元の範囲にとどまり、各ニューロンはまるで「大オーケストラの従順な団員」のようである。今回、マウス(Mus musculus)とサル(Macaca mulatta)の視覚野からの記録を用いて個々のニューロンと帰属集団との間の関係を調べ、基盤となる回路機構を同定した。隣り合うニューロンでも集団の全体的発火との共役に関しては差があり、強く共役した「聖歌隊員」型から、あまり共役のない「独唱者」型までさまざまであった。集団共役は、感覚の指向性とはほぼ無関係であり、細胞ごとに固定した性質で、刺激条件によっても変わらなかった。集団共役が高いニューロンは、運動意図のような非感覚性の行動変数によってより強く影響された。集団共役は因果関係を反映しており、光遺伝学的方法で人為的に上昇させた局所的活動への応答を予測できる。また、集団共役はシナプスの接続性を示しており、あるニューロンの集団共役をin vivoで測定すると、その後in vitroで、周囲のニューロンから受けるシナプス数を予測できた。さらに、集団共役は、集団活動の簡潔な概要を示している。すなわち、n個のニューロンの集団共役が分かれば、n2個のペアワイズ相関を大略予測できる。従って、集団共役は各ニューロンと集団との間の関係を示す簡便な新指標であり、これによって基本的な回路変数という観点から、見かけは複雑なネットワーク発火パターンを説明できる。

