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分子生物学:ショウジョウバエのRNA干渉を行う酵素複合体の形成過程を解明
Nature 521, 7553 doi: 10.1038/nature14254
低分子干渉RNA(siRNA)やマイクロRNA(miRNA)のような小さなRNAは、自身と相補的な標的メッセンジャーRNAの発現を抑制するが、この抑制は、Argonaute(Ago)ファミリーのタンパク質を核としたRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)が形成されることによって行われる。ショウジョウバエ(Drosophila)のAgo2にsiRNA二本鎖が取り込まれるには、Dicer-2とR2D2からなるヘテロ二量体とHsc70/Hsp90シャペロン装置(Hsp90はHsp83とも呼ばれる)が必要だが、RISCの形成過程の詳細はよく分かっていない。今回我々は、Ago2、Dicer-2、R2D2、Hsc70、Hsp90、Hop、Droj2(Hsp40のホモログ)、p23だけを用いて、RISC複合体を再構成した。そして、RISC分子1個の形成過程を観察することにより、Hsc70/Hsp90シャペロン装置がない場合には、Dicer-2–R2D2に結合したsiRNAはAgo2と一時的にしか結合しないことを見いだした。シャペロン装置は、Dicer-2–R2D2–siRNA複合体がAgo2に結合していられる時間を延長するが、それには、siRNAのガイド鎖の5′リン酸基が認識されることが必要である。シャペロン装置がAgo2を支えて適切な状態に保ち、そのおかげでAgo2が、Dicer-2–R2D2からsiRNA二本鎖を取り込んでRISCを形成できるようになると考えられる。

