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環境微生物学:永久凍土、活動層およびサーモカルスト湿原の土壌マイクロバイオームのマルチオミクス解析
Nature 521, 7551 doi: 10.1038/nature14238
地球の陸地表面の20%以上には膨大な量の炭素を蓄積する永久凍土が広がっており、これがいったん融解すると、生物圏から大気圏への最大規模の炭素移動が将来的に起こる可能性がある。この過程は微生物の応答に依存する部分が大きいが、完全な永久凍土での微生物活性についてはほとんど分かっておらず、凍土融解中の活性については言うまでもない。近年の分子レベルの研究で、一部の永久凍土土壌に存在する微生物の種類や機能的遺伝子の構成、ならびに短期融解実験を行った際の機能的遺伝子構成の急速な変化が明らかになっている。しかし、永久凍土の炭素の運命は、融解に対する10年スケールの気候的、水文学的および微生物的な応答に依存する。今回我々は、分子レベルの「オミクス」的手法をいくつか併用し、複数の新種の概要ゲノムを含む微生物群集の系統発生学的構成、それらの機能的潜在能力、および異なる融解状態(完全な永久凍土、季節的に融解する活動層、サーモカルスト湿原)に相当する土壌での活性を明らかにした。このマルチオミクス戦略により、サーモカルスト湿原で支配的なメタン生成などの過程に関して過程進行速度とオミクスデータとの十分な相関が明らかになり、永久凍土中で活動している可能性のある微生物の新たな生存戦略も示された。

