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分子生物学:HIV-1の組み込み部位の選択を指令しているのは核の構造である

Nature 521, 7551 doi: 10.1038/nature14226

ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)が、宿主細胞ゲノム中の活発に転写されている遺伝子群の一部に選択的に組み込まれることについては、ずっと以前から証拠がある。しかし、標的細胞ゲノム中の転写が活発に行われている領域全体の中から、ウイルスが一部の特定の遺伝子群だけを選択する理由はほとんど分かっていない。今回我々は、HIV-1の組み込みが核外殻の核膜孔と密接に関係している領域で起こることを明らかにする。この領域には、HIV-1が標的とすることが多い一連の細胞遺伝子が含まれていて、ウイルス感染前から活発な転写が行われることを示すクロマチン標識が存在するという特徴が見られる。これとは対照的に、核LAD(nuclear lamin-associated domain)結合ドメイン内のヘテロクロマチン領域や核の中心部に位置する転写の活発な領域が、ウイルスに選ばれることはほとんどない。HIV-1の核辺縁部での組み込みには、機能を持ったウイルスインテグラーゼと細胞のNup153、LEDGF/p75組み込み補助因子の存在が不可欠である。HIV-1のDNAは、いったん核膜孔に組み込まれるとさまざまなヌクレオポリンと接触し、この結合がウイルスゲノムの転写調節に関与する。これらの結果は、核の局所的構造や形態が、HIV-1の生活環の重要な決定因子であることを示している。

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