Letter
天文学:25億歳の星団観測から得られた低温星に対するスピンダウン時計
Nature 517, 7536 doi: 10.1038/nature14118
太陽と同等かそれ以下の質量の低温の恒星は、宇宙の中で最もありふれているが、それらの年齢を同定することは難しい。なぜなら、従来の年代測定法が使っている恒星の特徴は、年齢を重ねてもほとんど変化しないか、測定しにくいからである。全ての低温星は定常的に角運動量を失うため、低温星の自転速度は時間とともにかなり減少する。それ故に、適切に較正されれば、自転はジャイロクロノロジー法に基づく信頼できる年齢の決定手段となる。ジャイロクロノロジーを較正するには、自転周期と年齢との間の関係を、さまざまな質量の低温星に対して決定しなければならない。これを達成する最も良い方法は、年齢のよく知られている星団内の恒星の自転周期を観測することである。今までこのような観測は、約10億歳に満たない年齢の星団内の恒星に対してのみ可能であり、それよりも老いた恒星に対するジャイロクロノロジー年齢は、モデル予測から推定されていた。本論文では、25億歳の星団NGC 6819内にある30個の低温星に対する自転周期の測定値を報告する。これらの周期からは、この星団の年齢における自転周期と恒星質量との間に明確な関係が明らかになり、銀河系に数多くある低温星の年齢が10%程度の精度で得られることが示唆される。

