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免疫学:潜伏感染しているHIV-1ではエスケープ変異が支配的であるため、ウイルス除去には広範なCTL応答が必要となる

Nature 517, 7534 doi: 10.1038/nature14053

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)-1は抗レトロウイルス療法(ART)を行った後も、安定な潜伏リザーバー中の主に静止期記憶CD4+ T細胞内で生存し続けている。このリザーバーはHIV-1感染の治癒に対する大きな障害となっている。リザーバーを浄化するために潜伏感染しているHIV-1を薬理学的に再活性化する方法が考案され、in vitroin vivoの両方で検証された。解決されていない重要な問題は、ARTを受けた患者で潜伏感染HIV-1が再活性化された後に、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)などのウイルス特異的な免疫機構が感染細胞を除去できるかどうかである。本論文では、HIV-1 Gagエピトープでは、CTLエスケープ変異について全か無かという際立ったパターンが見られることを明らかにする。ARTが早期に開始された場合を除いて、潜伏感染ウイルスの大部分( > 98%)は、感染細胞を一般的なエピトープを対照とするCTLに対して非感受性とするCTLエスケープ変異を持つ。この問題を解決するために、我々は調査した全ての慢性感染患者で、変異を起こしていない潜伏感染HIV-1に由来するエピトープを認識できるCTLを見つけ出した。このようなCTLは、活性化されるとin vitroおよび患者由来の細胞を使ってヒト化されたマウスの両方で、潜伏感染リザーバーに由来する自己ウイルスに感染した標的細胞を除去した。潜伏感染リザーバー内でCTL耐性ウイルスが支配的であることは、ウイルス根絶に対する重要な難問となる。我々の結果は、慢性感染患者が広域にわたるウイルス特異的CTL応答を保持していること、また、潜伏感染リザーバーの除去には、この応答の適切な増強が必要と考えられることを明らかにしている。

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