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分子生物学:ポリADPリボシル化シグナルによるユビキチンリガーゼRNF146のアロステリックな活性化

Nature 517, 7533 doi: 10.1038/nature13826

タンパク質のポリADPリボシル化(PAR化)は、DNAの修復、転写、Wntシグナル伝達、細胞死など、さまざまな細胞過程で役割を果たしている。最近の研究で、PAR化がアキシンや3BP2などの複数の重要な調節タンパク質のポリユビキチン化と分解のシグナルとして働いている可能性が示された。RING型E3ユビキチンリガーゼRNF146(別名Iduna)は、PAR化に依存したユビキチン化(PARdU)を行う。本論文では、RNF146が触媒するPARdUの構造基盤と、PARdUの特異性が獲得される仕組みを明らかにする。第一に、内在性ポリADPリボース(PAR)構造の最小単位であるイソADPリボース(iso-ADPr)がRNF146のWWEドメインとRINGドメインの間に結合し、アロステリックシグナルとして働いて、RINGドメインを触媒的に不活性な状態から活性な状態へと切り替えることを示す。PARが無いと、RINGドメインはユビキチン結合酵素(E2)に結合して効率良く活性化することができない。PARやiso-ADPrの結合は大規模なコンホメーション変化を引き起こし、機能を持つRING構造がこれによって形成される。従って、RNF146は新しい作用機序を持つRING型E3リガーゼであり、その活性は非共有結合性のリガンド結合によって調節されている。RNF146は、誘導可能なタンパク質分解系を設計する際のひな型の1つになる可能性がある。第二に、RNF146がPARポリメラーゼであるタンキラーゼ(TNKS)と直接相互作用することが見いだされた。細胞内でRNF146とTNKSの相互作用を破壊すると、基質であるアキシンの代謝回転が阻害される。このように、基質のPAR化とPARdUの両方が、同一のタンパク質複合体に含まれる別々の酵素によって触媒されており、PARdUの基質特異性は、基質–TNKS相互作用が主な決定要因となっているらしい。リガンドと結合していないRNF146を不活性な状態に維持することがRNF146–TNKS複合体の安定性維持に役立ち、この複合体が細胞内のPARdU活性の恒常性を調節していると我々は考える。

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