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細胞生物学:核の内膜でのタンパク質の品質管理
Nature 516, 7531 doi: 10.1038/nature14096
核膜は核と細胞質を隔てる二重の膜である。その内膜(INM)は、核で起こるクロマチンの組み立てや遺伝子発現の調節などの重要な過程で機能している。核の外膜は小胞体とつながっており、膜タンパク質の合成の場となっている。核外膜でのタンパク質の恒常性維持は、小胞体関連タンパク質分解(ERAD)経路によって保たれている。酵母の場合、この経路に膜内在性E3ユビキチンリガーゼであるHrd1とDoa10が、E2ユビキチン結合酵素Ubc6、Ubc7と共に関わっている。しかし、INMでのタンパク質品質管理についてはほとんど解明されていない。今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)のINMに、RINGドメイン含有タンパク質Asi1とAsi3からなるAsi複合体が関わるタンパク質分解経路が存在することを示す。Asi複合体が、ユビキチン結合酵素Ubc6、Ubc7と共に働いて、可溶性タンパク質や膜内在性タンパク質を分解していることが分かった。遺伝学的証拠からは、ERADとは別だが、ERADを補完するこの経路を特徴付けているのはAsiユビキチンリガーゼであると考えられる。新規なゲノム規模酵母ライブラリーのタンデム蛍光タンパク質タイマーを用いる不偏スクリーニングにより、E3ユビキチンリガーゼのAsi、Hrd1、Doa10の基質が50以上見つかった。このAsiユビキチンリガーゼは、誤って膜に送り込まれた内在性膜タンパク質の分解に関わっていて、それにより、INMの独自性を維持し保護する働きをしていることが明らかになった。

