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生態:全球の保護地域の拡大は、予測される土地利用や偏狭的な対策によって効果が損なわれる

Nature 516, 7531 doi: 10.1038/nature14032

全球の生物多様性は生息地の消失や分断化などの人為的圧力によって危機的状態にあり、保護地域はそうした状態の持続に歯止めをかけるための主要な手段の1つとなる。生物多様性条約締約国会議で採択された「愛知生物多様性目標11」では、保護地域ネットワークを2020年までに陸域の17%以上に拡大すべきだとしている(http://www.cbd.int/sp/targets)。保全の成果を最大限引き出すには、最大の効果が得られる地域を特定することが極めて重要である。今回我々は、保護地域ネットワークの拡大によって生態地域および脊椎動物種の保護を強化できる可能性が極めて大きいことを明らかにする一方で、土地利用の変化および各国間の非協調的な措置のために効果が得られない危険性が少なからずあることも見いだした。我々は、国際自然保護連合(IUCN)の「絶滅危惧種に関するレッドリスト」の下で評価された陸生脊椎動物24757種および陸上生態地域(827か所)の分布データ(現在および2040年の土地利用モデルによって改変したもの)を用いて、全球規模で均衡の取れた空間的な保全優先順位決定法を導入した。第一に、全球の保護地域ネットワークを協調的に陸域の17%まで拡大すれば、保護される種の分布域および生態地域は平均で3倍になり得ることが分かった。第二に、2040年までに予測される土地利用の変化が現実のものとなった場合、現時点で可能な保護レベルへの到達は不可能となり、絶滅が危惧される1000種以上の生物は全球規模で見て現在ある有効生息域の50%以上を失うと考えられる。第三に、それぞれの国家と世界全体の間には保全の優先順位に関する効率性に大きな乖離があることが明らかになった。国際的な取り組みによって速やかに土地利用と生物多様性保全のバランスを取らなければ、生物多様性のさらなる喪失が避けられないことを裏付ける強力な証拠が得られた。今回用いた方法は、現在および予測される今後の土地利用の圧力を考慮して、全球の保護地域ネットワークの効率性、乖離および拡大を全球、地域および国レベルで、再現可能な形で定量評価するための枠組みとなり得る。

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