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構造生物学:インフルエンザウイルスポリメラーゼによるキャップスナッチングとRNA合成に関する構造的知見

Nature 516, 7531 doi: 10.1038/nature14009

インフルエンザウイルスのポリメラーゼは、宿主のメッセンジャーRNA(mRNA)前駆体からの「キャップスナッチング」によって作られたキャップのあるプライマーを用いて自身のRNAゲノムをmRNAに転写し、スタッタリング(stuttering)によりポリA尾部を生成する。これとは対照的に、ゲノム複製はプライマーを用いずに鋳型の正確な完全長コピーが作られる。今回我々は、ウイルスRNAプロモーターに結合したコウモリA型インフルエンザウイルス(FluA)とヒトB型インフルエンザウイルス(FluB)のポリメラーゼの結晶構造を用いて、これらの異なる過程の機構に関して考察した。FluAの構造にはフラビウイルスポリメラーゼのプライミングループに似たループが存在することから、このウイルスはフラビウイルスと類似の機構でプライマーを使わない鋳型複製を開始すると考えられる。FluAとFluBの構造の比較から、キャップスナッチングにはPB2のキャップ結合ドメインのin situでの回転が関わっていて、キャッピングされたプライマーはまずエンドヌクレアーゼの方へ導かれ、それからポリメラーゼ活性部位に誘導されると考えられる。ポリメラーゼはおそらく、かなり大きなコンホメーション変化を起こして、観察された複製開始前の状態から動的な開始および伸長状態へと変化するのだろう。

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