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気候:最終退氷期における亜酸化窒素の海洋排出と陸域排出の同位体による絞り込み

Nature 516, 7530 doi: 10.1038/nature13971

亜酸化窒素(N2O)は、重要な温室効果ガスかつオゾン破壊性物質で、人為的排出源だけでなく天然の海洋排出源と陸域排出源がある。対流圏のN2O濃度は、氷期–間氷期と千年の時間スケールで変化する気候に呼応して、過去に大幅に変化してきた。しかし、海洋排出源と陸域排出源からのN2O排出が、環境条件の変動に応答してどのように変化するかはよく分かっていない。N2Oの海洋排出源と陸域排出源の明瞭な同位体組成は、過去の気候変動におけるN2Oの海洋排出源と陸域排出の相対的な変化をひもとくのに役立つ可能性がある。本論文では、南極大陸のテイラー氷河の極氷に閉じ込められた気泡から復元した、1万6000~1万年前の最終退氷期のN2O濃度と同位体データを示す。今回のデータとN2O循環のボックスモデルを用いて、氷期後期から間氷期にかけてN2Oの総排出量が30%増加し、たとえ陸域排出源と海洋排出源の駆動因の間に先験的なつながりがなくても、陸域排出と海洋排出がN2Oの増加全体に等しく寄与し、最終退氷期において概して平行して増加したことが分かった。しかし、我々は、百年の時間スケールでは陸域排出が卓越していたこと見いだしており、これは、最終退氷期において排出量の変化が地表の気温と降水量のパターンの影響を強く受けていたことを示唆する最先端の動的な全球植生・陸面過程モデルと一致する。こうした結果は、天然のN2O排出の駆動因に対する我々の理解を深め、天然のN2O排出量は人為的な温暖化に応答しておそらく増加するだろうという考えと一致する。

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