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神経科学:βカテニンはDicer1やマイクロRNAの調節を介してストレスへのレジリエンスに関与する

Nature 516, 7529 doi: 10.1038/nature13976

βカテニンは、成熟した中枢神経系で重要な役割を果たす多機能タンパク質であり、その機能不全は、うつ病など複数の神経精神障害に関係するとされている。本論文では、βカテニンがマウスで、脳の重要な報酬系領域の1つである側坐核でのレジリエンス(精神的回復力)増進作用および抗不安作用に関与し、この働きにはD2タイプの中型有棘ニューロンが介在することを示す。全ゲノムβカテニン発現増加マッピングにより、低分子RNA(マイクロRNAなど)の生合成に重要なDicer1が、レジリエンスに関与するβカテニンの標的遺伝子であることが明らかになった。側坐核からβカテニンを除き、慢性ストレス下で低分子RNAのプロファイリングを行ったところ、レジリエンスに関係するβカテニン依存的なマイクロRNA調節が明らかになった。これらの知見を総合することで、βカテニンが行動的レジリエンスの発生に極めて重要な調節因子であり、Dicer1とその下流のマイクロRNAを含むネットワークを活性化することが確認された。この知見は、ストレスへのレジリエンスを増進するための新規な治療標的を開発する基盤となる。

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