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がん:抗PD-L1抗体MPDL3280Aに対するがん患者の反応の予測相関

Nature 515, 7528 doi: 10.1038/nature14011

ヒトのがんの発生は、遺伝的およびエピジェネティックな変化の蓄積を特徴とする多段階の過程であり、こうした変化は腫瘍のプログレッションを駆動していて、また反映もしている。このような変化によってがん細胞とそれに対応する正常な細胞が区別され、免疫系は腫瘍を異物と認識できるようになる。しかし、腫瘍が自然に拒絶されることはまれで、それは免疫抑制性の微小環境を維持する能力を持っているからである。多くのがんや免疫細胞で発現しているPD-L1(programmed death-ligand 1;別名B7-H1またはCD274)は、Tリンパ球活性化の負の調節因子であるPD-1(programmed death-1)やB7.1(CD80)に結合することで、「がん免疫サイクル」の阻害に重要な役割を担っている。PD-L1が受容体に結合すると、T細胞の移動や増殖、細胞毒性因子の分泌が抑制され、腫瘍細胞の殺傷が制限される。PD-L1–PD-1経路は、がんだけでなく、微生物感染においても、エフェクターT細胞の過剰活性から宿主を保護している。従って、PD-L1の阻害は抗がん免疫を増強すると思われるが、効果の予測因子についてはあまり分かっていない。本研究では、ヒト化改変抗体MPDL3280Aを使ったPD-L1阻害の安全性、活性、バイオマーカーの評価を設計した。我々は、複数種のがんにおいて、反応(固形がんの治療効果判定のためのガイドライン、バージョン1.1によって評価)が、PD-L1を高レベルで発現する腫瘍を持つ患者で、特にPD-L1が腫瘍浸潤性免疫細胞で発現しているときに観察されることを示す。さらに、反応はベースライン時の腫瘍検体での1型ヘルパーT細胞(TH1)の遺伝子発現、CTLA4の発現、フラクタルカイン(CX3CL1)の欠如と関連があった。以上の結果を合わせるとMPDL3280Aは、既存の免疫がPD-L1で抑制されていて、抗体治療によって再活性化された患者で最も効果的であることが示唆された。

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