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がん:PD-1の阻害は適応免疫耐性の抑制によって治療反応を誘導する

Nature 515, 7528 doi: 10.1038/nature13954

PD-1(programmed death-1)受容体を標的とする治療では、多様ながんの患者で前例を見ないほどの持続的反応率が臨床で見られている。がん組織が宿主の免疫応答を制限する機序の1つは、PD-1リガンド(PD-L1)の発現増加と、抗原特異的CD8+ T細胞上のPD-1へのその結合を介するもので、これは適応免疫耐性(adaptive immune resistance)と呼ばれている。今回我々は、浸潤性腫瘍の辺縁部に局在していることが際立つ既存のCD8+ T細胞が、PD-1/PD-L1免疫抑制経路の発現と関連していること、これによって治療反応性が予測できる可能性があることを示す。我々は、抗PD-1療法(ペンブロリズマブによる)の施行前および施行中の転移性黒色腫患者46人から得た試料について、定量的な免疫組織化学的方法、定量的マルチプレックス免疫蛍光法によって解析を行い、また次世代塩基配列解読法によりT細胞抗原受容体(TCR)を調べた。連続的に試料採取を行った腫瘍では、治療に反応する患者で腫瘍内CD8+ T細胞の増殖が見られ、これはX線撮像による腫瘍サイズの縮小と直接相関していた。治療反応性の患者から治療前に採取した試料では、浸潤腫瘍辺縁部および腫瘍内部にCD8発現細胞、PD-1発現細胞とPD-L1発現細胞が多数見られ、PD-1発現細胞とPD-L1発現細胞が近接していて、よりクローン性の高いTCRレパートリーが見られた。さらに多変量解析により、浸潤辺縁部でのCD8発現に基づいた予測モデルを構築し、15人の患者からなる独立のコホートでこのモデルの正当性を実証した。我々の知見は、PD-1阻害治療後の腫瘍退縮には、PD-1/PD-L1を介する適応免疫耐性によって負に調節された既存のCD8+ T細胞が必要であることを示している。

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