Letter
発生学:正常細胞のゲノム塩基配列解読から明らかになる発生系譜と変異過程
Nature 513, 7518 doi: 10.1038/nature13448
多細胞生物細胞では、1個の細胞のゲノムに存在する体細胞変異はその個体の一生を通じて蓄積していく。これらの変異からは、発生系譜樹、個々の細胞が経た分裂の回数、影響を及ぼす変異過程に関する手がかりを得ることができる。今回我々は、健常マウスの複数の組織に由来するクローン化細胞株の全ゲノムについて報告する。体細胞塩基置換を用いて、我々は個々のマウスの早期の細胞分裂を再構築し、胚細胞が成体組織に寄与することを明らかにした。個々の細胞に蓄積した変異の数とタイプは組織間で異なり、これはおそらく細胞が経た細胞分裂の回数の違いと、変異過程ごとに影響の大きさが異なっていることを反映しているのだろう。もしヒトの体細胞変異率がマウスと同程度であれば、これらの結果から正常なヒト細胞の発生と変異誘発に関する正確な手がかりが得られると考えられる。

