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がん:ヒト結腸がんおよび直腸がんのプロテオゲノミクスによる特徴付け

Nature 513, 7518 doi: 10.1038/nature13438

ヒトがんゲノムの大規模な特徴付けが行われたことで、ゲノムの異常からがん表現型を推論するという難問が生じた。この問題に対処するため、我々はがんゲノムアトラス(TCGA)がこれまでに特徴付けを行った結腸および直腸の腫瘍のプロテオームを解析し、さらに統合プロテオゲノミクスの解析を行った。体細胞バリアントは、生殖細胞系列バリアントに比べて、タンパク質量が低下していた。メッセンジャーRNA(mRNA)の転写産物量からは、腫瘍間のタンパク質量の違いを信頼性高く予測することができなかった。プロテオミクスから、このTCGAコホート中に5つのプロテオミクスサブタイプがあることが突き止められた。そのうちの2つは、TCGAの「マイクロサテライト不安定性/CpG島メチル化表現型」トランスクリプトームサブタイプと重なっているが、変異、メチル化およびタンパク質発現のパターンが異なっていて、これらはそれぞれ異なる臨床転帰に関連していた。コピー数変化は、mRNA量に対して強力なシスおよびトランス効果を示したが、それらのうちタンパク質レベルに影響を及ぼすものは比較的少数に過ぎなかった。従って、プロテオミクスのデータから、候補ドライバー遺伝子の優先順位付けが可能となった。染色体20qアンプリコンは、mRNAおよびタンパク質の両方のレベルで、最も大きな全体的変化に関連していた。つまり、プロテオミクス・データは、HNF4A(hepatocyte nuclear factor 4, alpha)、TOMM34(translocase of outer mitochondrial membrane 34)およびSRC(SRC proto-oncogene, non-receptor tyrosine kinase)を含む、20q上に存在するドライバー候補遺伝子を明確に示していた。統合プロテオゲノミクス解析は、ゲノム異常を解釈する際の機能的背景となり、また、がんの生物学的性質を解明するための新しい枠組みともなる。

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