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がん:髄芽腫ではエンハンサーの乗っ取りがGFI1ファミリーがん遺伝子を活性化する

Nature 511, 7510 doi: 10.1038/nature13379

髄芽腫は悪性度の高い小児脳腫瘍で、現在は外科手術、放射線照射と化学療法を組み合わせた治療が行われているが、こうした治療は発育中の小児に対してかなり大きな毒性負荷をもたらす。ゲノミクス解析によって、髄芽腫では腫瘍間での不均一性が広く見られることが明らかになり、明確に区別できる4つの分子的サブグループが見つかった。小児症例の大半は、グループ3とグループ4の髄芽腫サブグループが占めるが、これらのサブタイプのドライバーがん遺伝子についてはほとんど分かっていない。本研究では、グループ3とグループ4だけに広く見られる、一連の異質なゲノム構造変異体について報告する。これらの変異によってGFI1(growth factor independent 1)ファミリーのがん原遺伝子であるGFI1GFI1Bの特異的で相互に排他的な活性化が引き起こされる。体細胞性の構造的変異によって、スーパーエンハンサーなどの活性化エンハンサーに近い位置にGFI1あるいはGFI1Bのコーディング配列が並置される結果となり、腫瘍発生の活性が誘導される。以上の結果はマウスモデルで得られた証拠によって裏付けられ、GFI1GFI1Bが重要な髄芽腫がん遺伝子であることを明らかにしており、「エンハンサーの乗っ取り(enhancer hijacking)」が小児がんにおけるがん遺伝子活性化を駆動する効率的な機構であることを示している。

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