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生態学:過去10年間のコンゴ雨林の広範な緑色度低下

Nature 509, 7498 doi: 10.1038/nature13265

熱帯林は生物多様性の全球的な中心地であるとともに気候変動の重要な調節因子であり、また、主に降水パターンによる制約を受けている。アマゾン熱帯雨林で最近発生した深刻な短期の干ばつは、気候的撹乱に対する熱帯林の脆弱性への注意を喚起している。地球上で2番目に広いアフリカ中央部の雨林は現在、長期にわたって乾燥傾向が続いているが、この乾燥傾向が植生の動態に与える影響については、直接観測データが極めて限定的なものであるためにほとんど分かっていない。コンゴの森林は、比較的乾燥した条件下にあり、半常緑樹の比率がより高いため、降水量の短期的減少に対する耐性は湿潤な熱帯林に比べて高いと考えられる。だが長期の干ばつに対しては、水の利用可能量の臨界閾値が存在している可能性があり、それを下回ると、林冠の閉鎖した高バイオマス林から林冠のより開放した低バイオマス林に移行すると思われる。本論文では、コンゴ盆地に対する複数の独立したセンサーから得られた衛星データ(光、熱、マイクロ波および重力)の分析に基づき、過去10年間の森林緑色度の広範な低下を裏付ける観察的証拠を示す。この植生緑色度の低下、特にコンゴ北部の森林での低下は、降水量や陸水貯蔵量の減少、地上の木質部および葉のバイオマスに含まれる水分量の減少、森林上層の構造や湿度の変化が引き起こす林冠後方散乱異常の縮小と広く一致しており、また、光合成有効放射量の増加および地表温度の上昇とも一致している。これらの多岐にわたる証拠は、この大規模な植生褐色化もしくは光合成能力の低下の一因が長期の乾燥傾向にある可能性を示している。今回の結果は、持続的な乾燥傾向によって促進される光合成能力および水分含量の連続的で漸進的な低下が、コンゴの森林の構成や構造を変化させて、乾燥耐性種の分布拡大に有利に働く可能性を示唆している。

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