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有機化学:アトロプ異性体過剰な2軸系におけるキラリティーの自発的移行

Nature 509, 7498 doi: 10.1038/nature13189

キラル分子における最もよく知られた立体異性要素の1つは、4つの異なる置換基と結合したsp3混成炭素原子である。また、回転障壁を持つ結合にはキラリティー軸が存在し、キラリティー軸を持つ分子はアトロプ異性体と呼ばれている。こうした系のダイナミクスの理解は、例えば、単一アトロプ異性体医薬、分子スイッチや分子モーターの設計に役立つ。キラリティー軸が1本の分子では、系が平衡に達すると、軸の周りでの回転によってラセミ化が起こる。今回我々は、エナンチオ選択的反応によって4つの立体異性体(2組のエナンチオマー対)が生成される2軸系を報告する。我々は、触媒による不斉変換の後、速度論に支配され、系の平衡位置からずれた生成物分布を観察した。系が異性化を受けると、片方のジアステレオマー対が自発的に高エナンチオマー比状態へと向かう。これを補償するように、もう片方のジアステレオマー対のエナンチオマー比は低下する。これらの観察は、2本の不斉軸を持つ非対称アミド類について行われた。一方の不斉軸はベンズアミド部分構造によって定義され、もう一方の不斉軸は置換基が異なるN,N-2置換アミドを伴う。これらの基質の立体ダイナミクスは、部分平衡状況の制約を受ける立体異性体系に固有な、速度論と熱力学の興味深い相互作用を観察する機会をもたらす。

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