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神経科学:室傍核からAgRPニューロンへの興奮性回路が空腹を駆動する
Nature 507, 7491 doi: 10.1038/nature12956
空腹は生存に不可欠な生得的動機付け状態である。視床下部の底部にある弓状核(ARC)のアグーチ関連ペプチド(AgRP)発現ニューロンは空腹の制御に重要である。このニューロンは熱量不足により活性化され、自然的または人為的な刺激があると、強い空腹感を誘発して、その後の摂食行動を引き起こす。食欲の調節における必須の役割と一致して、AgRPニューロンを遺伝学的に除去するか、化学遺伝学的に抑制すると、摂食行動は減退する。AgRPニューロンへの興奮性入力は、熱量不足による活性化に重要であり、また、顕著な熱量状態依存的シナプス可塑性を示すことでも知られる。この興奮性入力は、その重要な役割にもかかわらず、起始部位がどこか知られていない。今回、マウスでのCreリコンビナーゼを使う細胞特異的なニューロンマッピングにより、予想外にも、視床下部の室傍核、特にそのうちのチロトロピン放出ホルモン(TRH)発現ニューロンと下垂体細胞アデニル酸シクラーゼ活性ペプチド(PACAP、別名ADCYAP1)発現ニューロンサブセットから、強力な興奮性信号が発せられていることが分かった。満腹状態のマウスで、この求心性ニューロン群を化学遺伝学的に刺激すると、AgRPニューロンが顕著に活性化し、強い摂食行動が誘発された。逆に、熱量不足による空腹状態下のマウスでこれを抑制すると、摂食行動が減退した。摂食欲求を引き起こすこれらの求心性ニューロンの発見により、この強い動機付け状態の調節の仕組みについての理解が進むだろう。

