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植物科学:植物の二重親和性硝酸輸送体NRT1.1の結晶構造
Nature 507, 7490 doi: 10.1038/nature13074
硝酸は植物の成長にとって重要な栄養だが、その土壌中の濃度は数桁にわたって変動することがある。以前の研究で、シロイヌナズナ(Arabidopsis)のNRT1.1は二重親和性を持つ硝酸輸送体で、広い濃度範囲にわたる硝酸を吸収できることが明らかになっている。NRT1.1の作用様式は重要な残基Thr 101のリン酸化によって制御されているが、この翻訳後修飾が輸送体の2つの親和性状態を切り替える仕組みはまだ解明されていない。本論文では、リン酸化されていないNRT1.1の結晶構造を報告する。この構造から、内向きのコンホメーションをとっている予想外のホモ二量体が見つかった。この低親和性状態では、Thr 101のリン酸化部位は、二量体の界面のすぐ隣にあるポケットに埋もれており、輸送体のリン酸化状態とそのオリゴマー状態とを結び付けている。細胞での蛍光共鳴エネルギー移動分析によって、機能を備えたNRT1.1は細胞膜中で二量体になっていて、Thr 101のリン酸化模倣変異により二量体が構造的に分離して、一相性の高親和性輸送体へと変換されることが分かった。基質輸送トンネルの解析と併せて、我々の結果は、NRT1.1がリン酸化により制御された二量体化スイッチの働きによって2つの異なる親和性での硝酸取り込みを可能としていることを立証している。

