Letter

素粒子物理学:電子の原子質量の高精度測定

Nature 506, 7489 doi: 10.1038/nature13026

電子の原子質量の値を求めることは、過去数十年にわたって継続的に取り組まれてきた対象であった。物理学の標準模型をパラメーター化し、そのためその予測力に関わる、一見したところ基本定数と見なされるものの中で、電子質量meは、原子や分子の構造と性質に関わるため、とりわけ重要である。これはリュードベリ定数Rや微細構造定数αなど他の基本定数と密接に関係している。しかし、電子の質量が小さいことから、その正確な決定は相当厄介である。本論文では、炭素原子核に束縛された単一電子の磁気モーメントの高精度測定と、束縛状態の量子電気力学の枠組みでの最新の計算とを組み合わせた。電子の原子質量に関して得られた値の精度は、科学技術データ委員会(CODATA)の最近の文献値を13倍も上回った。この結果は、将来の基礎物理実験や標準模型の精度検証を行う基礎を築くものである。

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