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生物工学:異種移植肝臓モデルにおける臨床的意義のあるAAV変異体の選択と評価

Nature 506, 7488 doi: 10.1038/nature12875

組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターは、臨床試験初期段階で有望な結果が示されている。治療用の導入遺伝子カセットは、それぞれ独特な形質導入特性を持つ多様なAAV偽型キャプシドに組み込むことができる。現在、特定の臨床試験用のrAAVキャプシドの血清型は、動物実験での効率に基づいて選択されている。しかし、動物での前臨床研究では、必ずしもヒトでの結果が予測できるとは限らない。今回我々は、この食い違いをもっと詳しく解明するために、ヒト–マウスのキメラ肝臓モデルを用いて、ヒト肝細胞とマウス肝細胞でのrAAV形質導入の相対的な効率を、in vivoで直接比較した。前臨床研究および臨床研究から予測されるとおり、rAAV2ベクターによってマウス肝細胞もヒト肝細胞もほぼ同等に形質導入されるが、その効率は比較的低い。しかし多くの動物モデルで非常に効率が高いrAAV8ベクターは、ヒト肝細胞への形質導入効率はかなり低く、マウス肝細胞に比べて約20分の1程度である。現在臨床研究で使われているrAAVベクターの限界を踏まえて、同じマウスキメラ肝臓モデルを用いて、DNAシャッフルしたAAVキャプシドから成るヒト特異的複製可能ウイルスライブラリーから、連続的選択を行った。その結果、in vitroでもin vivoでもヒト初代培養肝細胞に高い効率で形質導入できる、5種類の異なったAAVキャプシドで構成されたキメラキャプシドが1つ見つかった。またこのキャプシドでは、初代培養肝細胞、肝細胞がん異種移植モデルで種選択的な形質導入が起こった。このベクターは臨床利用への理想的な候補であり、ヒト疾患のマウスモデル中にあるヒト異種移植片の遺伝子を、これを使って変化させられる。またこれらの結果から、ヒト化マウスモデルが、遺伝子治療への利用に適した臨床用のrAAV血清型を選択、評価するためのより精度の高い方法になり得ると分かったことは、さらに重要である。

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