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物理:量子化された超流動体「アトムトロニック」回路のヒステリシス

Nature 506, 7487 doi: 10.1038/nature12958

アトムトロニクス(atomtronics)は新しく出現してきた学際的分野の1つであり、極低温原子(超流動体であることが多い)がエレクトロニクスの電子の場合と似た役割を果たすデバイスや回路を生み出して、新しい機能的な方法を開発しようとするものである。ヒステリシスは電子回路で幅広く利用されており、これは超伝導回路では日常的に観察されていて、高周波超伝導量子干渉素子では欠くことのできないものになっている。さらにこれは、量子化された永久流、臨界速度、ジョセフソン効果と同じように超流動にとって(そして超伝導にとっても)基本的なものである。しかし、複数の理論的予測が存在するにもかかわらず、どのような超流動体、つまり原子気体ボース・アインシュタイン凝縮体でも、ヒステリシスはこれまで観測されていない。本論文では、回転する弱リンク(原子密度が低くなった領域)が障害物となった超流動体ボース・アインシュタイン凝縮体のリングから形成したアトムトロニック回路において、量子化された循環状態の間にヒステリシスを直接検出した。これは、超流動体の液体ヘリウムに関するこれまでの実験とは対照的であり、それらの実験では、流れの量子化が観測できなかった系では直接的に、量子化された流れを示した系では間接的にヒステリシスが観測されていた。今回の手法によって、ヒステリシスループの大きさの調整や、ヒステリシスを伴う基本励起の考察が可能になる。これらの結果から、ヒステリシスに関与する励起は渦であることが示唆され、その動力学において散逸が重要な役割を果たしていることが示される。アトムトロニック回路の制御されたヒステリシスは、実用デバイスを開発する上で極めて重要な特徴となることが立証される可能性があり、これはちょうど、メモリー、デジタル雑音フィルター(例えば、シュミットトリガー)、磁力計(例えば、超伝導量子干渉素子)などの電子回路におけるヒステリシスと同様である。

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