免疫:IFN誘導型遺伝子の汎ウイルス特異性はcGASの自然免疫における新規な役割を明らかにしている
Nature 505, 7485 doi: 10.1038/nature12862
I型インターフェロン(IFN)応答は、数百のインターフェロン刺激遺伝子群(ISG)を誘導することによって細胞をウイルス感染から防御していて、ISGのいくつかは直接的な抗ウイルスエフェクター分子をコードしている。最近のスクリーニング研究では、複数のRNAウイルスおよびDNAウイルスに対して抗ウイルス活性を持つISGのカタログ作製が始まっている。しかしながら、抗ウイルスISGの多種類のウイルスにわたる特異性はほとんど調べられていない。今回我々は、異所性発現解析によって、7科11属を代表する14のウイルスに対する影響について、350以上のヒトISGからなるライブラリーのスクリーニングを行った。47個の遺伝子が1つ以上のウイルスを抑制し、また25個の遺伝子がウイルスの感染性を増強することが分かった。比較解析からは、スクリーニングされたISGが一本鎖マイナス鎖RNAウイルスよりも一本鎖プラス鎖RNAウイルスをより効果的に標的にすることが示された。遺伝子クラスタリングでは、細胞質DNAセンサーである環状GMP-AMPシンターゼ(cGAS、別名MB21D1)は、その発現が複数種のRNAウイルスを幅広く阻害する遺伝子であることが明らかになった。in vitroでは、酵素活性を持つcGASをレンチウイルスによって導入すると、典型的なIFN/STAT1シグナル伝達とは無関係に機能するSTING依存的でIRF3によって媒介される抗ウイルスプログラムが誘導される。in vivoでは、マウスcGASの遺伝子除去によって、2種類のDNAウイルスに対する抗ウイルス応答にcGASが必要であること、また1種類のRNAウイルスの自然制御にcGASがこれまで認められていなかった関わりを持つことを明らかにしている。これらの研究はIFNを介した抗ウイルス経路が複数の科にわたるウイルスに優先的特異性を示すことの新たな実例を明らかにしている。

