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神経科学:前前頭皮質のパルブアルブミン介在ニューロンは神経活動を成形して恐怖表現を促す
Nature 505, 7481 doi: 10.1038/nature12755
神経ネットワーク内の発火活動の同期は、正確な情報伝達により行動反応の駆動を可能にする基本的過程である。皮質諸領域における情報符号化に有効な機構の1つが主投射ニューロンの発火活動の同期で、GABA(γ-アミノ酪酸)作動性介在ニューロンが神経振動の発生を介してこれを調節している。神経活動の同期が感覚、運動、および認知情報処理に重要であることは証明されているが、情動行動の制御に関わる特定の回路レベルでの解明は進んでいない。これまで集まった証拠から、恐怖行動が背内側前前頭皮質によって調節されていることが示されている。恐怖行動に対するこの調節は、連合性恐怖記憶を符号化する構造である扁桃体底基外側部複合体への前前頭皮質からの特定の投射の活性化に依存している。しかし、前前頭皮質回路のレベルで恐怖行動の正確な時間的制御がどのようになされているのかは未解明である。今回、単一ユニット記録と光遺伝学操作を行動中のマウスに適用し、恐怖表現が前前頭皮質のパルブアルブミン介在ニューロン(PVIN)の一過性抑制と因果関係を持つことを明らかにする。PVIN活動を抑制すると、前前頭皮質の投射ニューロンが脱抑制され、局所的シータ振動がリセットされてその発火が同期し、結果として恐怖表現が生じる。今回の結果から、PVINが2つの相補的なニューロン機構を介して前前頭皮質投射ニューロンの神経活動を正確に協調・強化し、恐怖表現を促すことが明らかになった。

