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細胞生物学:一次繊毛は特殊化されたカルシウムシグナル伝達細胞小器官である
Nature 504, 7479 doi: 10.1038/nature12833
一次繊毛は、中心小体から伸びた単独の非運動性突起で、細胞分裂中のほとんど全ての真核細胞に見られる。一次繊毛は直径がわずか約200~300 nm、長さは数マイクロメートルであり、繊毛頸部と基底小体によって細胞質から隔てられている。一次繊毛はしばしば知覚繊毛と呼ばれ、化学的、機械的刺激を受容して特異的な細胞シグナル伝達経路を開始すると考えられている。リガンドによって活性化されると、GLI2やsmoothened(SMO)などのヘッジホッグ経路タンパク質が細胞から繊毛に移行する。一次繊毛タンパク質の変異は重度の発生異常と関連している。一次繊毛中のイオン条件、つまり膜の透過性や、繊毛と細胞体間の拡散障壁の効果については分かっていない。今回我々は、繊毛はヘテロマー複合体であるTRPチャネル、PKD1L1–PKD2L1により調節される独特なカルシウム区画であることを、マウスとヒトで明らかにした。ポリシスチン(PKD)チャネルが繊毛のカルシウムを細胞質に運ぶことで濃度を変化させるという仮説とは異なり、繊毛のカルシウム濃度の変化は、細胞全体の細胞質カルシウム濃度を大きく変化させることなしに起こることが分かった。PKD1L1–PKD2L1は繊毛のカルシウム濃度を制御する繊毛カルシウムチャネルとして機能し、SMOによって活性化されたGLI2の移行とGLI1発現を調整している。

