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細胞生物学:一次繊毛のカルシウムチャネルの直接記録と分子の同定

Nature 504, 7479 doi: 10.1038/nature12832

一次繊毛は運動性のない単独の細い突起で、(9+0)構造に並んだ微小管を細胞膜が囲んでいる。一次繊毛には、細胞分裂から次の細胞分裂までの間、細胞分裂装置の成分が収容されており、また、カルシウムシグナル伝達経路やヘッジホッグシグナル伝達経路に特化した区画ともなっている。網膜の光受容器や嗅覚繊毛のような特殊化した感覚繊毛は、さまざまなイオンチャネルを活用している。腎細胞の一次繊毛からはイオン電流が測定されているが、これに関わる遺伝子は同定されていない。多発性嚢胞腎疾患との関連研究で見つかったポリシスチンタンパク質(PCおよびPKD)は、イオンチャネルと考えられているタンパク質で、構造的に2種類に大別される。1つは11回膜貫通型タンパク質(PKD1、PKD1L1、PKD1L2)で、細胞接着ドメインと推定される大きな細胞外アミノ末端部とGタンパク質共役受容体タンパク質分解部位が特徴であり、もう1つは6回膜貫通型タンパク質(PKD2、PKD2L1、PKD2L2;TRPP類)である。PKD1タンパク質は、コイルドコイルドメインを介してPKD2タンパク質と結合していることを示す証拠が得られている。今回我々は、フルオロフォアが繊毛だけで発現されるトランスジェニックマウスを使って一次繊毛からの蛍光を直接記録し、PKD1L1とPKD2L1が高密度のイオンチャネルを形成することを数種類の細胞で明らかにした。同時掲載のもう1つの論文の結果と併せると、一次繊毛はPKD1L1–PKD2L1ヘテロ多量体イオンチャネルを持つことで、独自の細胞内カルシウム区画であることが確証され、存在がすでに確認されているヘッジホッグ経路を調整していることが分かった。

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