Letter
地球:大陸モホ面の起源を説明する島弧下部地殻の沈下
Nature 504, 7478 doi: 10.1038/nature12758
大陸地殻の起源に関する昔からある理論は、沈み込み帯で形成されたというものである。しかし、海洋島弧の下部地殻と上部マントルの地震学的性質の観測結果は、大陸地殻の観測結果と著しく異なっている。従って、大陸地殻が実際に島弧で形成されたのであれば、島弧下部地殻は著しく変化していなければならない。本論文では、島弧の2か所の露出地点(コヒスタンとタルキートナ)で密度と地震学的構造を計算することにより、島弧地殻の地震学的特徴が大陸地殻の地震学的特徴にどのように変化するか調べた。コヒスタンの地殻断面は、40 kmを超える深さではその下の枯渇した上部マントルに対して浮力が負になり、活動的な島弧で観測されるのと似た一様に地震波速度が増加するという特徴がある。対照的に、タルキートナの下部地殻は密度成層しており、その下のマントルの密度を超える岩石は厚さ約10~100 mの残存構造が保存されているだけである。特に、密度の大きい苦鉄質や超苦鉄質の集積層が上部マントルの残滓と入れ替わることで起きるタルキートナ下部地殻の沈下は、大陸のモホロビチッチ不連続面(モホ面)の特徴である深さ約38~42 kmにおける明瞭な地震学的不連続面を形成する。力学的な計算結果は、沈下は間欠的な過程であり、ほとんどの島弧で50万~500万年の周期で起こることを示している。さらに、島弧の火山活動が終了した後も沈下は継続するので、この過程は最終的には大陸モホ面の形成をもたらす。

