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生態:植物侵入の自己増強的な影響は経時的に変化する

Nature 503, 7477 doi: 10.1038/nature12798

生物学的侵入によって劣化した生息地に在来種を復帰させることは、生物保全の極めて重要な目標の1つである。有力な仮説では、外来植物の優占は生態系過程へ影響を及ぼすことで自己増強され、永続的な安定状態につながるとされている。侵入植物は、競合する種よりも自己への利益をもたらすようなフィードバックを生じさせる形で、火災の発生様式を変化させたり、土壌栄養素の動態を変えたり、あるいは微生物群集を推移させたりすることが報告されている。しかし、生態系へのこうした影響やフィードバックの持続性を調べるために、侵入を経時的に追跡した研究はほとんどない。今回我々は、1960年代に外来のC4イネ科草本植物に侵入され、その生態系への影響が1990年代に集中的に研究された、ハワイ火山国立公園の森林を再び調査した。本論文では、外来イネ科草本と土壌窒素循環との正のフィードバックは崩壊しているものの、フィードバックの減衰は、本来の植生ではなく、新たな外来種の方を助勢することを明らかにする。1990年代に得られたデータからは、外来イネ科草本が窒素無機化速度を2~4倍に上昇させたが、窒素制限を受けていたことが明らかになっている。従って、侵入植物の影響は侵入の初期には正のフィードバックを成立させていた。今回我々は、それ以降、年間の正味の土壌窒素無機化が侵入以前のレベルにまで低下したことを示す。また、土壌窒素やイネ科草本の競争をさまざまに変化させた実生植え付け実験によって、イネ科草本の影響の変化は在来種の再定着に有利には働かないことが明らかになった。そして、利用可能な窒素量の減少によって、窒素固定を行う高木種Morella fayaという別の攻撃的な侵入植物が最も恩恵を受けた。侵入の長期的研究によって、侵入種の生態系への影響およびフィードバックは経時的に変化していくものの、それが必ずしも在来種の回復には有益とならないことが、明らかになると考えられる。

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