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神経科学:脱抑制性制御に特化した皮質介在ニューロン

Nature 503, 7477 doi: 10.1038/nature12676

哺乳類大脳皮質には多くの種類の介在ニューロンがあり、異なる様式の抑制性制御を補助する分業の基礎になっていると考えられている。抑制性制御の独特な様式の1つは、他の抑制性ニューロンの発火を特異的に抑える抑制性ニューロンによるものだろう。こうした脱抑制は、局所の処理を選択的に増幅して、ゲートの開閉やゲイン調節などの重要な演算機能に関与している可能性がある。これまで、複数種の介在ニューロンが、他の介在ニューロンを程度の差はあれ標的としていることが知られているが、脱抑制に特化した介在ニューロンはほとんど知られておらず、そのin vivoでの機能もほとんど分かっていない。今回、VIP(vasoactive intestinal polypeptide)を発現する一群の介在ニューロンが、複数の新皮質領域で脱抑制性制御を仲介していること、そして強化シグナルによって活動を始めることが分かった。光遺伝学的な活性化と単一細胞記録とを組み合わせ、VIP介在ニューロンの機能的役割を覚醒マウスで検討し、聴覚皮質と内側前前頭皮質で機能する回路機構をin vitroで解析した。その結果、VIP介在ニューロンの活性化が主としてソマトスタチン発現介在ニューロン(主投射ニューロンの入力を調節)を、そしてパルブアルブミン発現介在ニューロン(主投射ニューロンの出力を調節)のごく一部を一過的に抑制するという脱抑制性基本回路モジュールが存在することが分かった。聴覚分別課題の実行中に強化信号(報酬および罰)を与えると、聴覚皮質でVIPニューロンが強くかつ一様に活性化され、次にこのVIPの活動開始によって、主投射ニューロンの機能群のゲインが増大した。今回の結果から、皮質での脱抑制性制御に関わる特定の細胞種と微小回路が明らかになり、特定の行動条件の下でその活動が始まることも分かった。

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