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構造生物学:フラビン介在性二重酸化が酵素的ファヴォルスキー型転位を制御する
Nature 503, 7477 doi: 10.1038/nature12643
フラビンタンパク質は多様な基本的酸化還元反応を触媒し、最も研が進んでいる酵素ファミリーの1つである。モノオキシゲナーゼと同様、フラビンタンパク質は、分子状酸素中の原子1つを有機基質に移動させるペルオキシフラビン種によって酸化を制御すると広く考えられている。今回我々は、細菌のフラビン酵素EncMが、高反応性のポリβ-カルボニルのペルオキシフラビン非依存的酸素化–脱水素化二重酸化反応を触媒することを報告する。基質模倣物が結合したEncMの結晶構造と同位体標識実験から、これまで未知だったフラビン酸化還元反応の生化学的性質が明らかになった。我々は、EncMが予想外に安定なフラビン酸素化種を維持していることを示す。この酸素化種はフラビン-N5-オキシドと考えられ、基質の酸化を促進し、抗生物質のエンテロシンの生合成に重要な珍しいファヴォルスキー型転位を引き起こす。今回の結果は、ポリケチド基質が本来持っている反応性を相殺して効率的な電子環化反応を導く際に起こるフラビン補因子の微調節に関する新たな手がかりをもたらす。

