材料:軟質ナノパッチ粒子の誘導された階層的共集合
Nature 503, 7475 doi: 10.1038/nature12610
天然材料で普通に見られるボトムアップ式階層的構造化の概念から、複雑な高機能性人工材料の設計に着想が得られる。自然界の過程は、多くの長さスケールにわたって非常に高い精度で多成分系の組織化を実現している。しかし、人為的な自己集合法によって明確な階層構造を実現しようとすると、障害にぶつかる。粒子系の自己集合では、単分散構成要素に適切な形状異方性や異方性相互作用パターン(「パッチ」)を付与することによって、超構造の対称性と周期性をプログラムすることが課題である。粒子構造の不規則性は容認されない。なぜなら不規則性が存在すると、欠陥が発生し、それが全階層レベルにわたって広がってしまうからである。微小な硬質パッチコロイドの場合、金属シェーディングやマイクロコンタクトプリンティングなどのトップダウン式の方法を用いてこの課題に取り組み、凝集時に分子のような方向性が実現できるようになった。しかし、トップダウン式手順でも分子集合に基づく微粒子系でも、望ましいサイズ領域(10~100 nm)でパッチ粒子を制御して作製するのに苦闘している。今回我々は、規則正しい2成分および3成分超コロイド階層集合体を作製するモジュール式の方法として、動的ナノパッチ粒子、すなわち本来的に自己集合によって生成された単分散性軟質ナノパッチ粒子の共集合について報告する。我々は、長さスケール約10 nmのトリブロックターポリマーを誘導して、さまざまな対称性を持つ20~50 nmの軟質ナノパッチ粒子を形成し、それらの粒子を合わせて共集合させて、予測可能かつ調節可能なナノスケール周期性と下部構造を持つ区分化された10 μmを超える材料を作ることによって、最高で3つの階層レベルに跨がる集合体を作製している。ポリマー組成を分子レベルで制御することによって、構成要素の対称性をプログラムして粒子の位置を調節する方法が確立され、非常に複雑な規則正しい混合メソ構造体を作製する手段が得られる。

