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細胞生物学:糖尿病性高血糖はO結合型グリコシル化によりCaMKIIと不整脈を活性化する

Nature 502, 7471 doi: 10.1038/nature12537

Ca2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII(CaMKII)は心臓と脳で重要な調節機能を示す酵素で、慢性的に活性化されると病的状態をもたらすことがある。CaMKII活性化は心不全でみられ、イオンチャネル、Ca2+ハンドリング、遺伝子転写の病的変化を直接的に引き起こす可能性がある。今回我々は、ヒト、ラット、マウスでCaMKIIと糖尿病における高血糖シグナル伝達をつなぐ新たな機序を明らかにした。糖尿病は心疾患や神経変性疾患の重要なリスク因子である。急性の高血糖は、O結合型N-アセチルグルコサミン(O-GlcNAc)によるCaMKIIの共有結合性修飾を引き起こす。CaMKIIのSer279がO-GlcNAc修飾を受けるとCaMKIIは自律的に活性化し、Ca2+濃度が低下した後も持続する分子記憶が生じる。糖尿病のヒトとラットの心臓と脳では、O-GlcNAc修飾されたCaMKIIが増加している。心筋細胞では、グルコース濃度が上昇すると、筋小胞体からの自発的なCa2+放出のCaMKIIに依存する性活性化が大幅に増強され、これが心臓の機械的機能不全や不整脈を引き起こす可能性がある。このような影響は、O-GlcNAcシグナル伝達の薬理学的阻害、あるいはCaMKIIδ遺伝子の破壊により防止された。無傷の灌流心臓では、グルコース濃度上昇によってO-GlcNAcおよびCaMKII依存性の経路を介する不整脈の悪化が見られた。糖尿病動物では、O-GlcNAcの急性遮断によって不整脈発生が阻止された。従って、CaMKIIのO-GlcNAc修飾は、糖尿病などの疾患で心臓と神経の病態生理に重要な関わりを持つ可能性がある経路における新規なシグナル伝達事象である。

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