量子物理学:パリティ測定とフィードバックによる超伝導キュービットの決定論的量子もつれ
Nature 502, 7471 doi: 10.1038/nature12513
測定中の量子系の確率的な発展は、量子力学において間違いなく最も不可解な特徴である。通常、量子系を測定することで、初期の量子重ね合わせ状態のコヒーレンスや他の量子系との量子もつれは破壊され、古典状態へと誘導される。意外なことに、相互作用のない量子系の間でも、共有の特性を測定すれば、相関のない状態から量子もつれを生成できる。量子計算で特に興味深いのはパリティ測定である。パリティ測定では、複数のキュービット(量子ビット)の状態は、励起されたキュービットが偶数個か奇数個の状態へと射影される。パリティメーターは、同じパリティ状態間のコヒーレンスを保ちながら、この2キュービット励起パリティを高い忠実度で識別しなければならない。これまでに原子、半導体、超伝導キュービットに対して多くの提案がなされたが、偶奇の測定結果両方に対して量子もつれを生成するパリティメーターの実現は、依然として極めて困難な課題であった。今回我々は、三次元の回路量子電磁力学アーキテクチャーを持つ共振器と位相敏感なパラメトリック増幅を用いて、2つの超伝導キュービットに対し、時間分解で連続的にパリティ測定を行った。我々は、事後選択を用いて、最も近いベル状態への忠実度が88%に達する量子もつれをパリティ測定により生成した。フィードバック制御ループにパリティメーターを組み込むことにより、確率的な量子もつれ生成を完全に決定論的なものへと変換し、目標のベル状態に対する66%の忠実度をオンデマンドに実現した。このようにパリティメーターとフィードバックで可能になった決定論的な測定プロトコルが実現されたことから、固体素子を用いたアクティブな量子誤り訂正のための重要な構成要素が得られた。

