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分子生物学:ヒト転写開始複合体のゲノム内での組織化

Nature 502, 7469 doi: 10.1038/nature12535

ヒトゲノムは至る所で転写されているが、タンパク質をコードしているのはそのごく一部にすぎない。本研究では、この非コード転写がプロモーターから起こるのかどうかを検討し、転写開始因子であるTATAボックス結合タンパク質(TBP)、転写因子IIB(TFIIB)、RNAポリメラーゼ(Pol)IIの相互作用を詳しく調べた。我々はChIP-exo法(クロマチン免疫沈降とラムダエキソヌクレアーゼによる分解後に、ハイスループットの塩基配列解読を行う解析法)を用い、ヒトK562細胞ゲノムの全体でおよそ160,000の転写開始複合体、他のがんゲノムではさらに多くの転写開始複合体を同定した。わずか5%ほどがメッセンジャーRNA遺伝子と関連しており、残りは、ポリアデニル化されない非コード転写産物と関連していた。いずれの場合も、Pol IIは転写静止状態に移行し、TBPとTFIIBはプロモーターに留まっていた。注目すべきこととして、それらの部位の圧倒的多数が、上流のTFIIB認識配列(BREu)、TATA、下流のTFIIB認識配列(BREd)およびイニシエーター配列(INR)の4種類のコアプロモーター配列を限定された場所に含んでいる。そのうちINR以外は全てPol IIIプロモーターにも存在し、TBPはそこで同様の相互作用をしている。この包括的かつ高分解能での全ゲノムの転写開始装置検出により、酵母からヒトに至るPol II/III、TATA含有/非含有のコードおよび非コード遺伝子の転写開始事象に関して統合的な視点がもたらされる。

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