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発生:単一細胞RNA塩基配列解読により示されたヒトとマウスの初期胚における遺伝子プログラム
Nature 500, 7464 doi: 10.1038/nature12364
哺乳類の着床前発生は複雑な過程であり、転写様式の劇的な変化を伴う。今回我々は、ヒトとマウスの胚で、卵母細胞から桑実胚期に至る間のトランスクリプトーム動態について、単一細胞RNA塩基配列解読による包括的解析を行った。ヒト卵割球メッセンジャーRNAの一塩基変異と父性特異的一塩基多型に基づき、多型遺伝子転写産物のうちのかなりの割合(25〜53%)について、発生段階特異的な新規の単一対立遺伝子性発現パターンが見つかった。加重遺伝子共発現ネットワーク解析を行ったところ、各発生段階は、共発現する遺伝子からなる少数の機能的モジュールによって簡潔に記述できることが分かった。このことから、卵割から桑実胚までの間に段階的な様式で起こる、細胞周期、遺伝子調節、翻訳、代謝の経路の転写変化の順序が示された。ヒトとマウスの着床前胚の種間比較により、ヒトの発生段階特異的モジュールの多く(9分の7)はきちんと保存されているが、発生における特異性とタイミングはヒトとマウスで異なることが明らかになった。我々はさらに、ヒトとマウスのネットワークで保存されている主要な構成因子(ハブ遺伝子)を突き止めた。これらの遺伝子は、哺乳類の着床前発生を駆動すると考えられる主要因子の新たな候補である。まとめると今回の結果は、哺乳類初期胚で進行する発生の基礎を成す遺伝子調節機構を解析するための有用な資源となる。

