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構造生物学:HNF-4α核内受容体複合体の構造における多ドメインの統合

Nature 495, 7441 doi: 10.1038/nature11966

肝細胞核因子4α(HNF-4α;別名NR2A1)は、転写因子の核内受容体(NR)ファミリーに属し、保存されたDNA結合ドメインとリガンド結合ドメインを持つ。HNF-4αは肝臓中に最も豊富にあるDNA結合タンパク質で、肝臓では活発に転写される遺伝子の約40%にHNF-4α応答配列が存在する。HNF-4αに調節されるこれらの遺伝子は、大半が肝臓の糖新生経路と脂質代謝に関わっている。膵臓でも、HNF-4αは主要調節因子として膵島遺伝子の11%を制御していると推定されている。HNF-4αタンパク質の変異は、若年発症型成人型糖尿病(MODY)1や高インスリン性低血糖症と関連付けられている。NRについてこれまで行われた構造解析では、個々のドメインの構造解明という成果は得られたものの、NRが持つ複数のドメインの結合パターンを明らかにするには至らなかった。今回我々は、多ドメインからなるヒトHNF-4αホモ二量体がDNA応答配列およびコアクチベーター由来の複数のペプチドと結合した状態の、2.9 Å分解能での結晶構造について報告する。1か所の収束領域によって複数の受容体ドメインが非対称的に結びつけられ、各単量体からの異なる要素がこれにより連結されている。PRMT1によるメチル化の標的である1個のアルギニンが、この収束領域へと直接突き出して、この領域を完全な形に保っている。また、プロテインキナーゼCの標的となる1個のセリンも、ドメイン間の相互作用を保つ役割を担っている。このような翻訳後修飾が、四次折りたたみ構造の緊密に連結された表面を介する情報伝達によって、DNA結合を変化させる。MODY1に生じる変異の中には、受容体のリガンド結合ドメインやヒンジ領域に位置し、複合体の相互に組み合わさった表面を介して情報を伝えることにより、遠隔部位でのDNA結合を妨げるものがあることがわかった。HNF-4αホモ二量体のドメインが作る全体像は、PPAR-γ–RXR-αヘテロ二量体のそれとは、この2つのNR複合体が同一のDNAエレメント上で集合した場合であっても異なっている。これらの知見は、アロステリック修飾を行う小型分子がNRの独特な四次折りたたみ構造とドメイン間の結合を使って、これらのポリペプチドの遠隔位置での機能に影響を及ぼしている可能性を示唆している。

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