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分子生物学:DNA複製起点ライセンシングのATPアーゼに依存した品質管理
Nature 495, 7441 doi: 10.1038/nature11920
真核細胞では、複数のDNA複製起点にある複製前複合体へのMcm2–7 DNAヘリカーゼ(Mcm2からMcm7までの同類の6つのサブユニットで構成される)の結合が調節されて、細胞周期当たりの複製が確実に1回起こるようになっている。複製起点認識複合体(ORC)とCdc6およびCdt1は、ATP依存的反応で、Mcm2–7を二重六量体の形で二本鎖DNAを取り巻くように結合させるが、この複製起点「ライセンシング」の分子機構についてはまだよくわかっていない。本研究では、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)でMcm2–7六量体が2つとも、Mcm3の進化的に保存された必須のカルボキシ末端ドメインによって複製起点へ誘導され、このドメインがORC–Cdc6のATPアーゼと相互作用してその活性を亢進することを示す。ATP加水分解はMcm2–7の結合を促すこともできるが、構成因子が欠けていたり、ORCがサイクリン依存性キナーゼによるリン酸化の結果不活性化されたりしている場合には、Mcm2–7の解離も促進できる。今回の研究結果は、複製起点のライセンシングの仕組みに関する新しい手がかりとなり、細胞周期当たりのDNA複製を確実に1回にするための新規のATPアーゼ依存性機構を明らかにしている。

