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分子生物学:活性化RNAはメディエーターと会合してクロマチンの構造化と転写を促進する

Nature 494, 7438 doi: 10.1038/nature11884

ゲノム研究の最近の進歩により、タンパク質をコードしている可能性がない転写産物が、多くの生物に多数存在することが明らかになっている。長鎖非コードRNA(lncRNA)の機能については、X染色体不活性化やインプリンティングなどのエピジェネティックな現象に果たす役割が明らかにされているが、種類の異なるlncRNAはそれぞれ、さまざまな生物学的機能を担っている可能性がある。これまでに、我々およびほかの研究グループによって、隣接する遺伝子をcis作用性機構によって活性化する一群のlncRNAが同定され、ncRNA-a(ncRNA-activating)と名付けられている。エンハンサーに似たこのようなRNAの詳細な作用様式を解明するため、転写活性化における役割が既知の因子類を枯渇させて、それらの因子がRNAに依存する転写活性化に果たす役割を調べた。本論文では、ヒトHEK293細胞を用いた異種レポーターアッセイにより、コアクチベーター複合体であるメディエーターの成分が不足すると、ncRNAが誘導する転写活性化が特異的に強く阻害されることを示す。in vivoでは、メディエーターはncRNA-a標的遺伝子の所へ誘導され、その発現を調節する。ncRNA-aはメディエーターに結合して、メディエーターのクロマチン局在化とヒストンH3のセリン10に対するキナーゼ活性を調節することが明らかになった。病気の原因となるMED12変異を持つメディエーター複合体は、ncRNA-aとの会合能力が低下している。染色体コンホメーション捕捉(3C)法で、ncRNA-a遺伝子座とその標的遺伝子座との間にDNAループが存在することが確認された。重要なのは、メディエーターのサブユニットかncRNA-aを枯渇させると、この2つの遺伝子座間のクロマチンループ形成が低下することである。これらの結果は、ヒトメディエーター複合体が活性化ncRNAの作用を仲介する変換器であることを明らかにしており、メディエーターと活性化ncRNAの会合がヒトの病気に重要なかかわりを持つことを明確に示している。

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