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遺伝:系統発生上の保存と分岐のパターンを利用した、低分子RNA経路遺伝子の同定

Nature 493, 7434 doi: 10.1038/nature11779

RNA干渉(RNAi)とマイクロRNA(miRNA)経路の遺伝的および生化学的解析により、低分子RNAをプロセシングし、標的に提示する重要な補因子として、ArgonauteやDicerといったタンパク質が明らかになった。これらのタンパク質のように十分認定済みの低分子RNA経路補因子は、特定の動物、植物、菌類、原生生物種で保存や分岐のパターンが異なっている。今回我々は、86種類の多様な真核生物のゲノム塩基配列を比較して、既知の低分子RNA補因子と似た系統発生プロファイルを持つタンパク質群を見つけ出した。線虫(Caenorhabditis elegans)とショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)でmiRNAや短鎖干渉RNA(siRNA)を介した遺伝子発現抑制の異常を探す機能的ゲノムスクリーニングを行い、また、認定済みの低分子RNA経路タンパク質と同時精製されるタンパク質についてプロテオーム解析を行ったところ、低分子RNA補因子の新たな候補となる多数のタンパク質が見つかった。これらの低分子RNA経路タンパク質候補の多くは、既知の低分子RNA補因子タンパク質と系統発生プロファイルが似ている。我々はベイズ法を用いて、この系統発生プロファイル解析の結果を、転写の同時調節やプロテオーム相互作用のさまざまなデータセットからの予想と組み合わせることにより、個々のタンパク質が低分子RNA経路で役割を果たしている可能性について検討した。この解析で可能性が高いと推測された候補について、RNAiによる遺伝子サイレンシングの異常を調べたところ、その約半数がRNAiによるサイレンシングに必要であることがわかった。新たに同定された低分子RNA経路タンパク質の多くは、RNAスプライシングにかかわるタンパク質のオルソログである。RNAスプライシング機構と低分子RNAを介した遺伝子サイレンシングとの深い関係を裏付けるように、解析した多くの生物種におけるArgonauteタンパク質やほかの低分子RNA成分の存在は、これらの生物種が持つイントロン数と強く相関している。

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