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工学:三次元スピントロニクスメモリーと論理用の磁気ラチェット

Nature 493, 7434 doi: 10.1038/nature11733

将来の電子メモリーデバイスや論理デバイスで重要になる難問の1つは、セルのxyメッシュにデータを保持する今日の二次元構造から、セルのxyz格子にデータを記憶する三次元構造への、実現可能な移行方法を見いだすことである。これができれば、性能を何倍にも上げることが可能となる。提案されている解の1つにシフトレジスターがあり、これはセルからセルへ鎖に沿ってデータを受け渡すデジタル構成要素である。従来型のデジタルマイクロエレクトロニクスでは、二次元のシフトレジスターは、トランジスターを多数接続して構成するのが普通である。しかし三次元デバイスでは、そのようなトランジスター用に、プロセスがさらに複雑化し、余分なスペースが必要となるため、第三の次元へ移行によって得られる利得の大部分が損なわれてしまう。「物理」シフトレジスターは、真に物理的な現象を用いてデータを原子間距離に近い距離で移動させるもので、従来型のトランジスターは必要ではなく、したがってずっと望ましい。本論文では、不揮発性磁気ランダムアクセスメモリーに使われる層に似た、サブナノメートル厚の垂直磁化強磁性体の間に、スピントロニクス一方向性垂直シフトレジスターを実現する方法を実証する。各磁気層の厚みと層間の交換結合を注意深く制御して、鋭い磁気キンクソリトンの形態の情報を1つの磁気層からほかの層へと一方向に汲み上げる(あるいは「シフトする」)ことのできるラチェットを形成した。この簡単で効率のよいシフトレジスターという構想から、メモリーと論理に応用できる三次元マイクロチップを生み出す道筋が示唆される。

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