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気候:進化する地形により前もって調整された氷河の気候変動に対する応答

Nature 493, 7431 doi: 10.1038/nature11786

氷河の侵食により変形した地形は、高度(測高法)に対して表面積が独特の分布を示す。特に、このような地域の高度は、氷河過程と周氷河過程が最も活発になる高度を支配する気候勾配により影響を受け、その結果として表面の面積は雪線高度の直下に集中する。しかし、このような氷河の広がりと継続的な氷河侵食に対する独特な氷河の測高学的特徴の影響は、これまで調べられたことはない。本論文では、このような地形配置がアルプス氷河の気候感度にどのように影響を及ぼし、氷河の測高学的分布の進展が数氷河サイクル以上の時間スケールで氷河作用の強さにどのような影響をもたらすかを示す。気候変動と、その結果生じる氷河作用の面積の変動との関係は、氷河による地形の変形の程度とともに急激に変化することがわかった。第一に、新しい氷河作用を伴う地形では、気候と氷河面積の間にほぼ線形の関係が存在する。第二に、同じような高度の面積が広い以前に氷河作用を受けた地形では、雪線が測高学的最大値に達すると、気候強制力が最小でも、きわめて非線形な氷河拡大が急速に起きる。さらにこの結果は、約95万年前の中期更新世気候転換期以前の氷河作用に伴う侵食によって、地形がおそらく事前に調整され(氷河地形と測高学的最大値が作られ)、継続的な寒冷化が氷河の広がりと侵食に大きな変化をもたらして、その結果、後期更新世により広範囲の氷河作用が生じ峡谷が深くなったことも示している。したがって、ヨーロッパ・アルプス山脈における露出年代測定と低温熱年代学的手法によるこれまでの観測結果を説明する機構が得られ、最近の第四紀の氷河作用では強い地形学的制御が存在したことが示唆される。

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