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神経生物学:ショウジョウバエの NOMPCは軽い接触の感知にかかわる機械刺激変換チャネルサブユニットである

Nature 493, 7431 doi: 10.1038/nature11685

触覚は、環境の探索から社会的相互作用にわたる多様な行動に不可欠だが、その基盤となる機構はほとんどわかっていない。ショウジョウバエ(Drosophila)の幼虫では、クラスIIIおよびクラスIVのda(dendritic arborization)ニューロンという2種類の感覚ニューロンが体壁を覆っている。クラスIVニューロンにある機械刺激変換チャネルPIEZOは侵害性機械刺激の感知に必須だが、軽い接触の感知にはかかわっていない。本論文では、電気生理学的記録、カルシウム画像化、行動解析に基づいて、クラスIIIdaニューロンが触感受性であり、軽い接触の感知にかかわっていることを報告する。さらに、一過性受容体電位(TRP)イオンチャネルファミリーに属するNOMPC(No mechanoreceptor potential C)が、軽い接触を感知する機械刺激変換チャネルであることを突き止めた。NOMPCは、クラスIIIニューロンに多く発現しており、このニューロンの機械刺激変換に必須である。さらに、NOMPCを異所性に発現させると、本来ならば触非感受性であるクラスIVニューロンが触感受性となる。軽い接触が仲介する行動応答の誘発にNOMPCがきわめて重要な役割を果たすのに加えて、ショウジョウバエのS2細胞株でNOMPCを発現させると機械刺激受容チャネルが形成され、NOMPCの変異によりイオン選択性を変えられることから、NOMPCは機械刺激変換チャネルの小孔形成サブユニットであると考えられる。我々の研究によって、NOMPCは、チャネルを機械刺激の変換器と認めるのに必要とされる4つの基準すべてを満たす、真正の機械刺激変換チャネルであることが確証された。また、この結果は、軽い接触と侵害機械刺激を感知するのに異なった機械刺激受容チャネルが用いられることを示唆している。

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