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免疫:抗体を欠損したマウスでの内在性レトロウイルスの再生
Nature 491, 7426 doi: 10.1038/nature11599
哺乳類の宿主は、相当な数の微生物種と長きにわたって共生関係を発達させてきた。これらには、気道や消化管などの環境に露出する表面の微生物叢や、哺乳類ゲノムのかなりの部分を構成する内在性のレトロウイルス(ERV)も含まれる。これらの微生物種との宿主の相互作用の長期的な結果は、共生から寄生まで幅があり、また完全に理解されている訳ではない。ある微生物共生体がほかに及ぼす潜在的な効果はさらに不確かである。今回我々は、一般的に用いられているC57BL/6(B6)マウス系統でERVの制御について調べた。この系統は、マウス細胞中で複製可能なマウス白血病ウイルス(MLV)を欠損している。我々は、抗体産生に影響するさまざまな異なる免疫不全が見られるB6マウスで、完全な感染性を持つ同種指向性MLVの自然発生を実証した。これらの組み換えレトロウイルスは、免疫不全マウスのコロニーの感染を成立させ、最終的にはレトロウイルス誘導性のリンパ腫が生じる。特に、免疫不全マウスにおけるERVの活性化は、腸内微生物叢の減少もしくは欠損を伴う飼育条件で防がれることは重要である。我々の結果は、ERV制御における今まで知られていなかった免疫の役割を明らかにし、また微生物が引き金となる免疫活性化と、がんなどのERVが関連するさまざまな病態との間に存在する可能性がある機構的つながりを提示している。

