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気候:南極域の海水準寄与の衛星重力観測によるより低い見積もり

Nature 491, 7425 doi: 10.1038/nature11621

現在の南極大陸における氷質量の海水準変動に対する寄与率の見積もりは、31 Gt yr−1から246 Gt yr−1の範囲であり、この幅は正規誤差では説明がつかない。質量損失の時間変動速度はこれに寄与するが、手法に固有の系統誤差もかなり存在する。特に、重力観測衛星(GRACE)のデータから得られた氷質量の永年変化の見積もりには、氷河性アイソスタシー調節(GIA)のため、質量変化モデルの精度に大きな不確実性がある。今回我々は、地質学的な制約条件に基づいて開発したGIAの新しいモデルを採用した。このモデルによって、従来のモデルよりも系統的に小さいGIA速度が得られ、独立した別の隆起データとの適合性が改善される。このモデルを99か月分(2002年8月〜2010年12月)のGRACEデータに適用したところ、南極大陸全体の氷質量の変化は−69±18 Gt yr−1(+0.19±0.05 mm yr−1の海水準変動に相当)と見積もられた。これは、同じような時期を扱っているが古いGIAモデルに基づいている、最近公表されたGRACEによる見積もりの約3分の1から半分である。可能性の高いGIAモデルの不確実性とGRACEの人工的な縦方向雑音の除去(「デストライピング」)に伴う誤差によって、我々の見積もりは−126 Gt yr−1から−29Gt yr−1(0.08〜0.35 mm yr−1の海水準変動に相当)の幅に制限される。我々は、26の独立した流域を分析し、南極の質量損失とその加速は、アムンゼン海岸に沿った流域に集中していることを見いだした。この領域の外側については、西南極ではほぼ均衡が保たれており、東南極では質量がかなり増加していることがわかった。

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